大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
【羽菜side】

「華~、お迎え来たよ」

仕事は、華が生まれてから定時に終わらせるようにしてもらっている。

うちの会社は基本、育児に協力的だ。


私の顔を見た華は、満面の笑みでたどたどしいよちよち歩きで

目の前に来ると、私に抱きついた。


「今日も、とってもいい子でしたよ、華ちゃん」

担任の先生の言葉に、嬉しくなる。


先生にサヨナラを言って、華を連れて、買い物に出かけた。

今日は、豪勢にしなくっちゃ。

博さんが驚くほどに。

…私は腕によりをかけて、一生懸命用意した。


その間に、華のご飯やお風呂を済ませ。

気が付けば9時になっていて、華を寝かしつけた。


…寝かしつけた私は、リビングに座り、テレビをつける。

…博さん今日も遅いな。

集中出来ないテレビ。

静かな部屋の中に、時計のカチカチという音と、

テレビの音だけがむなしく響いていた。


< 229 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop