大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「何で、そんなこと教えてくれるんですか?」

…いつの間にか、車は止まっていて、そこは、

私の家の前だった。


「…誤解されたくなかったから」

「…誤解?」

運転席に座ったままの博さんが、私の方を顔を向けそう言った。

…とても真剣な眼差しに、目線を逸らすこともできない。


「…こんなこと言われたら、嫌かもしれない。でも言わせて」

「・・・」

黙ったまま、博さんの次の言葉を待った。


「たった数回、羽菜さんに会っただけだ。会話もほとんどしてない。

それなのに、こんな思いを抱くなんて、どうかしてるかもしれない。

でも、この気持ちは遊びじゃない。・・・本気なんだ。

オレは、君に好意を持ってる・・・もっと君の事を知りたい。

君にも、オレの事を知ってもらいたい・・・ダメ、かな?」


…思いもしなかった言葉。

…私の完全な片思いだと思った。

…私、博さんを好きでもいいんだ…そうだよね、博さん?



「…私」

「・・・うん」

言葉に詰まっていても、急かすこともなく、私を見守ってくれる博さんに、

安心する…だから、この想いを、しっかり伝えたい。
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