大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
私はお弁当を見せニコッと微笑んだ。

それに気づいた博さんは、フッと笑顔を浮かべ、

「待ってろよ、降りていくから」

そう言って中へと入っていった。

…梯子から降りてきた博さんの後から、もう一人誰かが降りてくる。


祐司君ではないようだ。

顔を見た私は思わず絶句していた。

「…羽菜」

彼の方も驚いていた。


「監督と知り合い?」

博さんは目を丸くして、私に問いかけた。


「あ、え・・・ちょっと」

私はそう言って言葉を濁した。

「羽菜はオレの元カノですよ、博さん」

「「?!!」」


監督とは、ここの現場監督で、私より、3つ年上の28歳。

イケメンで179㎝の彼の名は、岡田洋二。

数年前、私の彼氏だった人。

その頃は、普通の会社員だったはずの洋二、なぜ現場監督をしているのか。

私は冷静を保っているつもりだったが、

顔は明らかに困惑していたようだ。

「羽菜、大丈夫か?」

博さんの言葉にハッとした。
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