大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「イライラして・・・羽菜をアイツに盗られるんじゃなかって

勝手に不安になって、強引にキスなんかして・・・」

そう言った博さんは、罰が悪そうに口元を押さえ、

目線を逸らした。


…そうか、そうだったんだ。

強引なキスは、洋二に対する嫉妬だった。

それが分かった途端、私はニコッと笑った。


「私に、虜ですか?」

冗談交じりにそう呟くと、博さんは私を引っ張り寄せ抱きしめた。

「そうだよ…悪いか?」

「悪くなんかないです、嬉しいんです・・・ヤキモチ妬いてくれた事が」


そう言った私は博さんにギュッと抱きついた。

なんだかいいなこの感じ。

そんな事を想いながら。


「あ、ゴメン」

「・・・何が、ですか?」


「仕事帰りで、汚いのに…羽菜、お風呂入ってるよな」

「え、あ~・・・気にしないでください」

一生懸命仕事をしていたんだから、何も気にならない。


「オレ、帰るよ」

「…待って」

「・・・え?」
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