大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
大丈夫そう?…ちっとも大丈夫じゃない。

オレの顔は若干険しくなる。

岡田洋二は、間違いなく、まだ羽菜に気がある。

いくら羽菜の方に気がなくても、情は少なからずある。


・・・もしかしたら、岡田洋二は、その情に訴えかけてくるかもしれない。

アイツに、羽菜を近づけさせやしない。


現場に着いたオレは、両頬をパンと叩いた。

・・・しっかりしろ博之。今から仕事だ、気持ちを切り替えろ。

午前7時10分。仕事を開始した。


『今日は違うエリアに仕事だから、お弁当は作れないけど、ごめんなさい』

仕事に行く前に言われた言葉。…今日は、現場には来ない。

そう思うと、なんだか寂しさを覚える。


「博さん、ここどうしますか?」

「…エ?!あ…今行く」

ハッとしたオレは思わずおかしくなって笑った。

…これはよほどの重症のようだ。

仕事中なのに、羽菜の事ばかり考えてしまうとは。


また頬を叩いたオレは、祐司の所に急いだ。

・・・仕事は順調に進み、午前11時20分。

そこへ、インテリア設計士の多田美智子と共に、現場監督岡田洋二が、

現場に現れた

…また厄介な二人が、雁首を揃えたもんだ。。
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