大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
落ち込んだ気持ちはなかなか戻らない。

でも、お客様の前では常に笑顔を絶やせない。

「…分かりました、保険の内容を少し変更してみますね?

その資料が出来ましたら、また持ってきますから」


作り笑いを浮かべお客様に対応した。


「いつもこんな所まで足を運んでもらってすまないねぇ」

「いいえ、これが私の仕事ですから。私が出来る事は、なんでも

言ってくださいね?」


「…ありがとう。…今日はなんだか元気がないね?

何か悩み事でもあるのかい?」


「・・・え?」

その質問に驚きを隠せない私は、目を見開いた。


「何度会っていると思ってるんだい?

いつもの元気がない事くらい、来てすぐにわかったよ・・・

はあちゃんだけど、このばばで良ければ、何でも言いなさい。

話しを聞く事くらいしかできないけど、ちょっとでも心の中がスッキリ

するんじゃないかねぇ?」


そう言って三浦のおばあちゃんは優しく微笑んだ。
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