ドキドキ
放課後、いつものように体育館に行く。

いつもの場所。

男子バスケ部と女子バスケ部の境のネット。

その2階の観覧席でいつも見る。


高橋君を・・・・


美亜ちゃん見てるフリして。



今日は体育館に入ってきた高橋君が、美亜ちゃんとしゃべてて、そしてこっちに歩いてくる!

え?え?

なんで???


見に来ちゃダメだった・・・・?



「葵!今日、一緒に帰れる?」

って!

葵って言った?

名前、知ってたの???


って、普通か。

クラス一緒だったし。


「う、うん」

高橋君は笑顔で

「じゃ、昇降口でまってて」

って!!!


あぁ・・・ホントなんだ。


付き合ってるんだ・・・・



実感・・・



なんでなんだろう?


美亜ちゃんは大丈夫って言ったけど、絶対振られるって思ってたんだよ?


だって、私は高橋君をずっと見てたけど・・・


それも、ストーカーばりに・・・


高橋君は私のことなんて何も知らないでしょ・・・???


信じられないんだよぉ・・・


だって、だって、だって・・・・


入学してすぐ、違うクラスの超美人、山中さんと付き合いだした高橋君。


山中さんは背が高くて、細くて、色白で。

鼻も高くて、小顔で、髪が長くて・・・・



私と正反対なんだって!


なのに、なのに、なのに・・・・



はぁ。


気まぐれなのかな・・・・
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