ドキドキ
修ちゃんはとなりのクラス。


どうやって入ればいいんだろ・・・?

入り口付近で立ち止まる。

ちょっと、教室をのぞいて修ちゃんを探す。


あれ?いないなぁ・・・。


きょろきょろしてると。


「あ~!葵ちゃんじゃん!」

と知らない男の子たちが私のところに寄って来る。


え?え?何っ?


「修太郎とつきあってるってほんと?なんで?あんなヤツどこがいいの?」


背の高い男の子達に囲まれて、質問攻め。


うわーんっ、どうしたらいいのっ???


タジタジになっていると

「おい、栄太、ビビッてるから。やめてくれる?」

って修ちゃんの声。


男の子達の間を割って入ってくる。


私の側に寄り、お弁当箱の入ったかばんを取ると、私の手を握る。


えっ?みんなの前でっ?


そのまま、私の手を引っ張って教室を出る。

後ろではさっきの男の子達が騒いでる。

「ずるいぞ!バカ修!」

って・・


バカって・・・・


そんなこと気にもとめてない修ちゃんはずんずん歩く。


もちろん、足の長さは違いすぎるので私は小走り。


どこ行くんだろ???


今日はいいお天気だから、中庭とか行きたいんだけどな・・・



着いた先は、誰も居ない理科室。


一番奥の椅子に座った修ちゃんは、となりの椅子をポンポンする。

え?

近いよっ?


だめ・・・


躊躇する私の手をグイっと引き、隣に座らせる。


顔がかぁっと赤くなるのがわかる。


ダメだ、やっぱ、心臓壊れそうだ・・・

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