ドキドキ
昇降口まで走る。


あいつらうるせーし。

何が狙ってたのにーだよ。


昇降口にぽつんと立つ葵。


にやける俺。



やばい・・


落ち着け俺。



俺に気づいた葵がこっちを見て笑う。

癒しってこういう事なんだろうな・・・


「ごめん、待った?」


小さく首を横に振る


「大丈夫。」

それだけ言うと照れくさそうに笑う。


「帰るか。」


「うん。」



横に並んで歩く。


小さいな。


手・・つないでいいかな?


早すぎ?


そのまま、門を出る。。


会話・・・しなきゃ。


「・・・・・葵は電車?」


ぱっと俺を見る葵の顔は赤い。


「あ、うん。M駅。」


「そか・・じゃあ、方向一緒だな。」


「高橋君はA駅だっけ?」


「そうだけど・・・・」


なんで名字・・・?


まぁ、いきなり修太郎とか呼ばれてもビビるけど・・・


「な、その呼び方やめない?」


「え・・・」


「名前で呼んで?」


そう言う俺に、顔を赤くして焦る葵


「え、あの、でも・・・」


めちゃくちゃかわいいんですけど・・・


「修太郎でも、修でもいいからさ。」


「う・・・・」


少し、考える葵。


そんな悩むことか?
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