恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
今日は早退させてもらって、ゆっくり休もう。


そう決めて、まだ何か言いたそうな美影をそのままに、レジを閉めた。


休憩室にいる角中和心(カドナカ ワコ)を呼びに行こうとしたとき、自動ドアが開いて中年男性の客が入ってきた。


あたしはしぶしぶ「いらっしゃいませぇ……」と、覇気のない声を出す。


今の時間は昼過ぎだからお客さんのピークは抜けているのだけれど、時々思い出したように買い物に来る。
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