恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「美影……」


「月奈、俺はお前の憧れだ。そんな月奈が弱ってる姿なんて、俺は見たくない。


だから、なんでも俺に言え。客のことも、働くことも、つらくなったら、俺に言え」


「うん……」


「俺は、その度に月奈を笑顔にする。俺自身が、笑顔の絶えない人間になりたいから」


前向きになれる美影の言葉が、じんわりの心の中に広がっていく。


笑顔の絶えない人間……。


あたしは、ニッコリと最高の笑顔を美影にむけた。


「そうだね。美影なら、きっとなれるよ」


何の根拠もない言葉だったけれど、美影もしっかりうなづいてくれた。
< 133 / 428 >

この作品をシェア

pagetop