恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
あたしが無言のまま横に首をふると、美影はしびれを切らしたように「聞けよ!」と、怒鳴ってきた。


なんでそんなに怒っているのか、あたしにはわからない。


美影って、あたしのことが好きなんだよね?


なのに、なんであたしの恋の応援をしているの?


考えていると、頭の中が混乱してきた。


「自由に動き回れて、人に姿を見てもらえるお前が、簡単にあきらめるな!」


「美影……」


「お前がそんなに簡単に諦めるなら、俺たち妖精は一体どうすりゃいいんだよ?


なにもかも、諦めていかなきゃなんねぇだろ!?」
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