恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「たしか、鳥谷さん?」


と、あたしの名前まで憶えてくれていたのだ。


あたしは、彼の名前も知らないのに。


「……そうです。名前、憶えてもらえてて、嬉しいです」


恥ずかしくて、消え入りそうな声でそう言うと、彼は少し頬を赤らめて再び口を開いた。


「いつも可愛いなって思って見てたんだ」


「えっ!?」


思いがけないセリフに後ずさりをするあたし。


彼の真後ろには彼女がいるし、どうしよう。


なんて言えばいい!?

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