恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
平凡なバイト生活に変化が訪れるなんて、考えてもいなかった。


今日も明日も明後日も、ずっと続いて行くんだと思っていた。


今日、この瞬間までは。


「眩しいんだよ。ったく」


は……?


今、誰かなんか言った?


あたしはキョロキョロと周囲を見回した。


手を止めてその声の持ち主を探していると、商品を持ってお釣りを待っているお客さんが「早くしてくれる?」と、舌打ちをした。


あたしはあわててレジ内から小銭を取り出し、お客さんの手のひらへ乗せた。


「お待たせいたしました。300円のお返しです」
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