恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
俺は月奈へ向けて何度も何度も呼びかけた。


白堵も、懸命に声をあげる。


けれど、月奈は一度たりともこちらに視線を移さない。


「一体、どうなってんだ……」


声を上げることに疲れて、俺と白堵はレジの中で体を横にした。


この前までは普通に会話していたのに、急にどうしたんだ?


「月奈ちゃん、僕たちを無視しているのかな?」


悲しそうな白堵の声。


「んなワケねぇだろ!」


月奈は、そんなことをする女じゃない。
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