恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
現実逃避
アパートを飛び出したあたしは、そのまま走って家まで帰ってきてしまった。


頭の中には、何度もさっきの光景が蘇ってくる。


バンッと、勢いよく部屋のドアを閉めて、ベッドにうつぶせになり、枕に顔をうずめた。


秋生さんはあたしの彼氏。


だから、あんなことをしても普通。


そう理解しているのに、触れられた場所が、まるで汚いもののように感じるのはどうして?


たった1回のデートであんなことをされるなんて、思ってもいなかった。


「彼氏ができたことだって、なかったのに……」
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