恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
にこっと営業スマイルを浮かべてお辞儀をし、よれよれのスーツ姿のお客さんを見送る。


このお店の中にいるのはあたしと、休憩室にいるアルバイトの子と、さっきのお客さんの3人だけ。


お客さんが出て行った今、店内にはあたし1人。


そのはずなんだけれど……。


「早く閉めろよ」


また聞こえてきた聞き覚えのない声にあたしはギョッとする。


さっきも『眩しいんだよ。ったく』って、知らない男の声で聞こえてきたよね?


でも、店内には誰もいない。
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