恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
慣れている人なら、隣の部屋に身内がいてもキスくらいしちゃうかもしれないけれど……。


でも、あたしは嫌だった。


そんな、人前と変わらないような場所で初めてのキスをしちゃったなんて、恥ずかしくて耐えられない。


でも、そんなことを気にせずできちゃう秋生さんは、やっぱり女慣れしていたんだろうなぁ。


そう考えると、胸がギュッと悲鳴をあげた。


元彼女が何人いるかなんて知らないけれど、やっぱり少しでも特別でいたかった。


つらくなって目をつむると、滲んできていた涙が流れた。


初めての彼氏に、初めてのキス。


そして、初めての別れ。
< 325 / 428 >

この作品をシェア

pagetop