恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
テーブルの上の汰緒が、怪訝そうな表情であたしを見上げる。


「って、月奈!? お前、俺が見えるのかっ!!?」


「み、見える……」


そう言っていると、会話が聞こえたのかパソコンの後ろから菜戯が顔を出した。


メガネをクイッと直しながらあたしを見る。


「菜戯!」


「やぁ月奈。また、俺たちのことを見えるようになったのか」


「そう……みたい」


ゆっくりとうなづき、そう返事をする。


なんだか、夢を見ているみたいだ。
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