恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
案の定、中に入ってすぐ数人の妖精たちが店内を駆け回っているのが目に入った。


まわりのお客さんなんて気にもしていない様子で、危なっかしい。


「ねぇ、君たち、ちょっと話しがあるんだけれど」


あたしがしゃがみ込んでそう声をかけると、妖精たちは一斉に動きを止めてあたしを見上げてきた。


「こいつ、妖精を肩とポケットに乗っけてるぞ」


「なんだこの人間、俺たちに話しかけてんのか?」


「大きな人間に話しかけられると、なんだかボク怖いよ」
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