恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
そろそろ帰らなきゃ心配されちゃう。


「ねぇ、今日はこの辺でやめておかない?」


立ち止まってそう言うと、ポケットの中の汰緒と菜戯があたしを見上げてきた。


「時間も遅いし、暗くなっちゃうし。ね? 帰ろう?」


「でも、一旦帰ればまたここまで歩いてくるのに時間がかかってしまう」


菜戯が難しそうな表情でつぶやいた。


「確かに、一旦帰るのは時間の無駄だな」


と、汰緒。


え? 


じゃぁ、どうすればいいの……?
< 367 / 428 >

この作品をシェア

pagetop