恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「え?」


左肩に乗っていた白堵が小さく声をもらす。


「人間は、妖精になにをしてあげられているの?」


「月奈、どうした?」


右肩の、美影が言う。


「だって……妖精って無条件で人間を愛してくれている気がするの。


でも、人間は妖精の存在を知らない人が大勢いる。


そんなの不公平っていうかさ……納得できないっていうか……」


「妖精が人間を好きなのは、当たり前だ。だって、人間から生まれたんだからな」


汰緒が、そう言った。


「汰緒の言うとおり。自分の生みの親を、嫌いにはなれないさ」


菜戯が、汰緒の意見にうなづいた。
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