恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「なんだろう?」


不思議に思って、あたしはその場にしゃがみ込む。


妖精たちも異変に気がついたのか、それぞれ地面へと下りて行った。


そして……。


もう1度影が揺れて見えたかと思うと、そこから1人の小さな老婆が姿を現したのだ。


老婆の身長は美影たちと同じくらいだったので、それがすぐに妖精だと気がついた。


「わたしに何か用か?」


老婆はしゃがれた声でそう言い、あたしを見上げてくる。
< 409 / 428 >

この作品をシェア

pagetop