恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「そういうことさ」


「この、宝石の意味は?」


「これは、長く暮らすわたしたちのような妖精の、ちょっとした楽しみさ。


これを見つけ出すことのできた根性のあるやつらに、なんでも褒美をやっていた。


それが変化していって今の【人間になれる】という噂に変わったんだ」


「へ? それだけ?」


思わず、そんな事を言ってしまった。


だって、とても重要なものだと思っていたんだから。


「楽しむことも、大切。それくらいしか、わたしたち魔女にはできないから」


「どうして? 美影たちのように、動き回ることはできないの?」


「あぁ。特別な力を持つほど長くこの場所にいると、離れることができなくなるんだ。


離れてしまえば、命の糸が切れてしまう」
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