恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
すると、白堵はあたしの手のひらに「よいしょ」と言いながら、乗ってきたのだ。


かすかな体重が、あたしの右手にかかる。


白堵の体のぬくもりが手のひらに伝わってきて、ドキドキした。


本当に、生きてるんだ。


そして、白堵はあたしの手のひらの中で四つん這いになり、薬指にキスをしてきた。


その瞬間、熱くなっていた頬が更に熱を帯び、心臓がきゅんっと悲鳴をあげた。


「これでも、幻覚だって思う?」


少し長めのキスをしたあと、白堵が聞いてきた。
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