恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
おせじにも背が高いとは言えないうちの家族。


いくら本が好きでも、とれなきゃ意味がない。


あたしは一旦部屋を出て自室に戻り、椅子を持ってきた。


「よいしょっと」


キャスターがついていて少しバランスの悪い椅子に乗り、手を伸ばす。


しかし、それでもやっぱり届かなくて、あたしは椅子の上で少し背伸びをした。


指先に、童話の背表紙が触れる。


あと少し。


中指と人差し指で起用に本をつかみ、そのまま引き出す。


と、次の瞬間。

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