恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
☆☆☆

童話は、妖精が小さな女の子と冒険をする物語だった。


町中に散りばめられた3つの宝石を探し出し、それを北の魔女へと差し出すと、妖精が人間になれる。


というお話だった。


それはどこにでもある童話で、作者名以外に特に珍しいところはなかった。


そして、その本を見つけた翌日も、あたしはバイトのシフトが入っていた。


「今日もバイトかぁ……」


ロッカールームで制服に着替えながら、憂鬱なため息を吐きだす。
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