恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
やる気のない声を後方に聞きながら、あたしは事務所を後にした。


お局さんに挨拶をして店を出ようとした、その時、ズボンの裾を引っ張られる感覚がして、あたしは立ち止まった。


もしかして、ガムでも踏んじゃったかな?


さっきまで学生たちが店内で騒いでいたから、捨てて行っていてもおかしくない。


そう思いつつ、視線をやると……。


そこには美影と白堵がいたのだ。


あたしのズボンを一生懸命引っ張っている。


なにこれ、もしかしてあたし、引きとめられてる?
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