恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
あたしは、美影の言葉にギュッと胸が痛くなった。


便利な世の中になったぶんだけ、住みにくくなっている生き物たちが、きっと沢山いる。


妖精にとっても、そうだったんだ……。


あたしは指先でそっと美影の頬に触れた。


ぷにっとやわらかく、まるでマシュマロのようだ。


「ごめんね。人間のせいで君たちが生きづらくなってたなんて、あたし知らなかった」


頬に触れられたことに驚いてか、美影は顔をほんのりと赤くしてそっぽを向いてしまった。


「別に、月奈のせいじゃねーよ」


「ふふっ……ありがとう、美影」
< 81 / 428 >

この作品をシェア

pagetop