恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「俺たちにとって、危険な場所か?」


「……うん。たぶん……」


「そうか。なら、仕方ないな」


アッサリと諦めてベッドに横になる美影に「えー!?」と、不服そうな声をあげる白堵


あの人ごみの中で、5センチほどの美影たちが耐えられるとは思えない。

熱いし、苦しいし、あたしだって疲れてしまうんだもん。


「どうしても、ダメ?」


大きな目をうるうるさせながら見上げてくる白堵に、あたしは「うっ」と言葉を詰まらせる。


そんな顔をされたら、一緒に連れて行ってあげたくなる。
< 86 / 428 >

この作品をシェア

pagetop