口外禁止!〜王子様のヒミツ〜
*✳︎✳︎
「湯加減どうだった?」
「丁度良かったです。おかげでポカポカで」
「よかったわ。そのあと、琉生にお風呂だって言ってくれる?」
「分かりました」
キッチンで夕食の片づけをしている美智子さんを後に、2階にある相沢くんの部屋へと向かう。
コンコンとドアをノックをするも返事がなくて……
でも、中から声はするし
ちょっとだけ、いるか、いないか確認するだけ。
恐る恐る、ドアを少しだけ開けた。
今思えばこれが、全ての原因だったのだと思う。