やっぱ君だけ!


松下 侑斗は私の班の班長だ。
だから、授業が始まってから向かいの席を見ると笑けてくる。

この人が私の好きな人なんや。
なんか、全然実感ないわー。


「どうしたん?」
急に松下が話しかけてきた。
「え…、何もない!」
たぶん、自然に見つめてたんだろう。

あー、これからどうしたらイイんやろ…。

その日の帰り

「なぁ、やっぱ好きになれんわ。思い込みでは。」

「根気良くいけ!」

相変わらずテキトーやわ。

「そういえば、侑斗誕生日近いよな?」
翔華ちゃんが急に思い出したように言った。
「あ、そうなん?」
「なんか、あげれば?」
そんなコト言われても好きでもない人にお金使いたくないねんけど…。

「ウチにお菓子作った残りあるけど使う?」
ケチな私にピッタリの意見が提案された。
「うん!それがイイ!」
私が元気よく答えるとそのまま翔華ちゃん家に直行した。


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