生きる為に必要な三つのこと
「いってきます!」
「はいはい、いってらっしゃい。」
何処か昭和を匂わせるドアをあけて、外に飛び出す。見事なまでの青天。
「やあ、待たせたね!」
「おい、倖子!テメェ、俺まで遅刻させる気かっつーの!」
家のすぐ前の道にママチャリを持って立っていたのは、素敵な彼氏様。
…なんて人ではなくて、幼馴染の柳田孝太(やなぎだこう)。通称、孝。
腐れ縁であり幼馴染の孝とは、つい先月で十七年を迎えた。
今、高校二年、17歳のあたし達だから、生まれてずっとの仲になる。
男と女の友情なんてない、そんな言葉を言った人に見せ付けてやりたい長さだ。
「だから、倖だっつってんでしょーが。はい、Please call me!」
「んな馬鹿な事やってる場合じゃねえんだよ!あと十分で遅刻だぞ!」
「……はあ?!嘘!だってあたしの腕時計は、まだあと二十分も…」
「倖が昨日、十分遅らせたんだろ!」
「ああああ!そうだった!は、はやく孝!ハコセンに怒られる!」
孝のママチャリの後ろに乗ったのと同時に、孝が自転車をこぎ出す。
ハコセンに怒られるのだけは、ごめんだ。ハコセンの声は学校中に響くから。
「いい、急いで孝!」
「っうっせ!じゃ、あ、テメーがこぎやがれっ…!」
「はいはい、いってらっしゃい。」
何処か昭和を匂わせるドアをあけて、外に飛び出す。見事なまでの青天。
「やあ、待たせたね!」
「おい、倖子!テメェ、俺まで遅刻させる気かっつーの!」
家のすぐ前の道にママチャリを持って立っていたのは、素敵な彼氏様。
…なんて人ではなくて、幼馴染の柳田孝太(やなぎだこう)。通称、孝。
腐れ縁であり幼馴染の孝とは、つい先月で十七年を迎えた。
今、高校二年、17歳のあたし達だから、生まれてずっとの仲になる。
男と女の友情なんてない、そんな言葉を言った人に見せ付けてやりたい長さだ。
「だから、倖だっつってんでしょーが。はい、Please call me!」
「んな馬鹿な事やってる場合じゃねえんだよ!あと十分で遅刻だぞ!」
「……はあ?!嘘!だってあたしの腕時計は、まだあと二十分も…」
「倖が昨日、十分遅らせたんだろ!」
「ああああ!そうだった!は、はやく孝!ハコセンに怒られる!」
孝のママチャリの後ろに乗ったのと同時に、孝が自転車をこぎ出す。
ハコセンに怒られるのだけは、ごめんだ。ハコセンの声は学校中に響くから。
「いい、急いで孝!」
「っうっせ!じゃ、あ、テメーがこぎやがれっ…!」