生きる為に必要な三つのこと
「柳田ぁ!春本ぉ!また、お前等遅刻かああ!」

 
ぐおんぐおん、と、耳の中にこだまする、ハコセンの声。
そのあだ名の通り、箱みたいな四角い顔を震わせて、ハコセンが叫んだ。
その前に立っていた、汗だくの孝と春本倖子(はるもとさちこ)こと、あたしには、その耳をつんざく様な声は大ダメージだ。
怒りがさめないハコセンの説教は、その後、1時間続いた。
大音量の叫び声の中、1現目の集会をさぼれてラッキーだと思えたあたしは凄いと思う。
 
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