俺様社長の言いなりです
第二章 結婚、そして同居?
第二章/結婚、そして同居?
「これって……」
私はテーブルの上に置かれた一枚の紙を見て唖然とした。
「お察しの通り、婚姻届だ。小春さん、どうかね? 」
どうかねって言われて、ハイわかりましたなんて簡単に言えるものじゃない。
でも婚姻届には当たり前であるかのように住所、父母の名前、続柄など必要事項が記入されていて、あとは自分たちのサインのみの状態。
「これじゃ、最初から負けるのが分かっている負け勝負じゃない」
小さな声でつぶやくと
「勝ちだろ。玉の輿に乗れるんだから有難いと思え」
と社長が周りに聞こえないような声でささやいた。