俺様社長の言いなりです
でも今日はお見合いなのだから、のんびりと仕事などやっている余裕なんてものはない。
素早く仕事を終わらせ、この前プロジェクト成功のご褒美に自分で買った鞄を手に取ると
「お疲れさま」
同僚の二人に声を掛け、会社を後にした。
会社の前でタクシーを拾い運転手に行き先を告げると、タクシーはホテルへと向かう道をただ走っていく。
車窓から見えるホテルまでの道のりは毎月同じホテルでお見合いをしていることとあって、すっかり見慣れてしまった。
いつもと違うのは、夜空に綺麗な三日月が浮かんでいることくらいかもしれない。
ふと思い返せばわたしお見合いをし始めたのはここ一年という最近の話だけれど、マイナス要素ばかりじゃない。
少しだけだけれど、初対面の人とも打ち合けられるようになってきたし、大分進歩したと思う。
ただ、お見合いが毎日歯磨きをするように当たり前のことになってしまっているのが怖い。
それにどうせお見合い相手といっても、父が紹介してくる人たちはやたらと年齢層が高い。
せめて、もうちょっと若ければ……と考えながら、わたしを乗せたタクシーはホテルへと向かって行った。
素早く仕事を終わらせ、この前プロジェクト成功のご褒美に自分で買った鞄を手に取ると
「お疲れさま」
同僚の二人に声を掛け、会社を後にした。
会社の前でタクシーを拾い運転手に行き先を告げると、タクシーはホテルへと向かう道をただ走っていく。
車窓から見えるホテルまでの道のりは毎月同じホテルでお見合いをしていることとあって、すっかり見慣れてしまった。
いつもと違うのは、夜空に綺麗な三日月が浮かんでいることくらいかもしれない。
ふと思い返せばわたしお見合いをし始めたのはここ一年という最近の話だけれど、マイナス要素ばかりじゃない。
少しだけだけれど、初対面の人とも打ち合けられるようになってきたし、大分進歩したと思う。
ただ、お見合いが毎日歯磨きをするように当たり前のことになってしまっているのが怖い。
それにどうせお見合い相手といっても、父が紹介してくる人たちはやたらと年齢層が高い。
せめて、もうちょっと若ければ……と考えながら、わたしを乗せたタクシーはホテルへと向かって行った。