俺様社長の言いなりです
第三章 秘書課に異動







第三章/秘書課に異動



「野村さん、秘書課に異動だって。何かあったのかな? 」


ヒソヒソとわたしが通るたびに周りから聞こえてくる秘書課に異動するという話。


実は突然ながら、秘書課に異動した。

今朝、突然社長に言われて、半信半疑のまま会社へ行くと掲示板に貼られていた異動の知らせが貼られていた。


なんとか質問攻めをくぐり抜け、秘書課のドアを開ける。


「野村です。よろしくお願いします」


挨拶をしても誰一人とパソコンから顔を上げようとはしない。


その姿は仕事熱心というよりも、ただの新人いびり。


まあそんな気持ちも分からなくもない。


異動の時期でもないのに突然秘書課に来るなんて明らかにコネ。


努力して秘書になった人たちが気分を害さない訳がない。


__仕事をちゃんとやって成果を出さないと。


そう決心したんだけれど、


「野田さん、どういうことですか? 」


早速わたしを呼ぶ声がした。
< 46 / 131 >

この作品をシェア

pagetop