俺様社長の言いなりです
「痛い……」



勢い余ってぶつかってしまった鼻をゴシゴシとこすると、



「翔くん! 」



前方から社長の名前を呼びながら一人の男性が歩いてきた。



どこかで見たことがあるような……とぼんやり思いながら社長の顔をこっそり覗き見ると、



「おう」



滅多に笑わない社長が気持ち悪いくらい
にこやかに笑っていた。



思わず目の前まで来た男性に目線を移すと、



「小春ちゃん、久しぶり」



にこやかに微笑み、こちらに手を伸ばして握手を求めてきた。
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