俺様社長の言いなりです
どんどん顔を近づけてくる社長に思わず目を瞑ると、


「痛っ」


おでこをパチンとはたかれた。


「何?もしかしてキスでもされるかと思った?残念ながら間に合ってるんで」


そんな様子がなんだか悔しくって、


「わたしだって社長とキスするなんて、論外です」


とヒリヒリ地味に痛むおでこを押さえながら言い返すと、


「んじゃ、そこだけは気があうんだな」


ズズーっと社長が蕎麦湯をすすった。
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