俺様社長の言いなりです
しかし横から



「なんでそうなるかなあ」



とため息とともに宮田さんが言葉を発したのが聞こえたので思わず宮田さんに目を向けると、



「早く行くぞ」



といつの間にか何処かへ行っていた社長が戻ってきていて腕を強く引かれた。



「分かりましたから、あんまり早く歩かないで下さい」



と早足の社長に伝えた。



それに対して何も言わなかった社長だったけれど、少し歩幅を縮めてくれた社長に温かみを感じた。



そんな私たち二人の背中に



「ボディーガードってよりは魔王かな」



と宮田さんが呟いたのは宮田さん以外誰も知る由もない。
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