俺様社長の言いなりです
こんな男とお見合いなんて……。


__こっちから願い下げよ!


と大声で叫んでやりたい気分だ。


それに、星三つという称号をつけた自分が悲しい。


会社内で聞いてきた噂と全く態度の違う社長に心の中で悪態をつきながら、さっき店員さんが真っ青な顔をして運んできてくれた水を一気飲みすると、


「いらっしゃいませ」


若い女性の店員さんの甲高い声が店内に響いた。


「どうだ、二人で会話でもはずんでいるかね?」


店内に会長とわたしの父が入ってきて、ニコニコしながらわたしたちの座るテーブルに近づいてきた。
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