欠片になった彼と、彼女の記憶
「お前さ…先輩のこと好きになったの?」
「…え?」
「だから好きになったのか聞いてんだよ」
「なんでそう思うの?」
「この前の休日に見かけたから。二人でいるところ」
え!出かけていた所見られてたの?!
見られて困るものではないけど…
「そういうわけじゃないけど、誘われたから行っただけだよ」
「誘われたからってホイホイ付いて行くのかよ」
「先輩なんだし断るのも悪いじゃん」
「そういう期待を持たせるようなことすんなよ」
「期待なんか持たせてないよ!」