欠片になった彼と、彼女の記憶
「近くの公園だけどいいかな?」
「前に行った公園?」
桃ちゃんとは半年前にも近くの公園に行って遊んだ記憶がある。
「そうだよ。他の公園がいいかな?」
「……」
桃ちゃんは下を向いて無言になり、その顔は何か言いたそうだった。
「どうしたの?」
「今日、ゆーやは一緒に行かないの?」
「え?!」
「前に公園行ったとき、ゆーやも一緒だった」
半年前にも近くの公園に行って遊んだ記憶というのは優弥も一緒だった。
何で一緒だったかというと半年前のその日は優弥と一緒に出掛ける予定を立てていたのだが、桃ちゃんを急に預かることになり一緒に公園で遊んだからだ。