欠片になった彼と、彼女の記憶
友達には大学行けば授業がかぶっているから会えるし、優弥も朝は迎えに来てくれていたから全く不便を感じていなかった。
「そういえば沙希にもりっちゃんにも早く携帯かって連絡先交換しようって言われてたんだった~!買い替えに行かなきゃなぁ」
「…行くか?」
「え?」
「携帯買いに、今度の週末とか」
「いいの?バイトとか…何か予定とかあったりするんじゃ…」
「ねーよ。あったら行く?とか聞かないだろ」
「…じゃあお願いしようかな。優弥の方が機械得意だし」
「そういう理由かよ」
優弥は少し微笑みながら私を家まで送ってくれて、今度の週末の日時について話し3軒先の家へ帰って行った。