欠片になった彼と、彼女の記憶
その途端優弥が寝ている私に覆いかぶさってきた。
「な…に?」
優弥の両手が私の顔の両隣に置かれている。
「なに?って聞きたいのは俺の方」
「だって、こんなの…」
「なんで急にそっけなくするのか分からない。何かしたか?俺」
しばらく沈黙が続いた。
「して…る…」
自分でもどう処理をしたらいいのか分からなくて、私を見下ろしている優弥の目を見てポツリとずっと気になっていた言葉を放ち沈黙を破る。
「彼女…いたのになんで構うの?」
「彼女?」
「彼女がいるから幼なじみとか言うのやめるって約束したんじゃないの?結さんがそうなんでしょ?昨日も本当は彼女と会ったり」
「なに言ってんのお前」