欠片になった彼と、彼女の記憶


部屋は2人部屋であらかじめサークルの先輩方が決めてくれていたようだ。


ガチャリと決められた部屋のドアを開ける。



「ふ~!りっちゃんと同じ部屋でよかった~!」



「同じ学科とがで割り振りしてくれていたみたいだね~!知らない子と一緒だったらどうしようって少し心配だったんだ。」



「だよね!あ、優弥は誰と一緒になったんだろ」



「茂呂君といえば、最近どうなの?」



りっちゃんの質問に少しドキッとする。



あれから優弥はいつものペースだけど、以前にもまして何か考え込んでいて講義もお互いの友達と受けているため喋るのは大学の帰り道というのが多くなっていた。



「う~ん…わからないんだよね」



「まあこの合宿で二人きりになりなよ!私は黒守先輩にカメラ教えてもらうし邪魔しないようにするからさっ」



「え?!邪魔とか思ってないから一緒に回ろうよ!」



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