欠片になった彼と、彼女の記憶



部屋に荷物を置いた後、近くの広い公園につき皆さっそくカメラを持ちバラバラに散っていった。



「あれ、志麻は?」



「りっちゃんはてつ先輩にカメラ教えてもらうって言って行っちゃったよ!私たちも行こうよ!」



先程の彼女の告白は隠そうと思い話を進め、立ち止まっては草木や花をカメラに収めていく。



「この公園一度は来てみたかったんだよね~!動物もいるみたいだしお花も綺麗だし」



「花が綺麗と言えばうちの近くにもあるじゃん。公園」



「あの公園よく高校の帰りに寄ってたよね~。パンジーとか咲いてて綺麗だった。サッカーボールとか当たらないように気をつけてドキドキして…」



懐かしい話に花が咲く。



「そこで優弥と_____」



と言いかけたところで止めた。



あれ?優弥と何をしたんだっけ?


遊んだとかそういうのじゃなくて…


もっと大事な…





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