欠片になった彼と、彼女の記憶
「…おい」
「おい!夢乃!?」
少し緊迫した顔の優弥にグッと肩を掴まれ揺さぶられていた。
「あ、ごめん何か…」
「どうした?何か思い出したのか?!」
「その公園で優弥と何かした気がして…でも分からなくて…ごめん」
「…」
「何か…大切な…」
思い出したいけど思い出せない自分にいらだつ。
「傍にいるから落ち着け。わかったから、そこのベンチで休むぞ」
私の手をひっぱりベンチへ座らせてくれる。
そうだ、あの時も〝傍にいるから〟と優弥が言ってくれて
それで私_________________
「キス…した」
隣に座った優弥がこちらをハッとした顔で見たきた。