欠片になった彼と、彼女の記憶

好きなんだ



****


「すごーい!綺麗に撮れてるね!」



「黒守先輩が本当に丁寧に教えてくれたから、自分でも上手いかも!なんて錯覚しちゃったよ!」



夕食も終わり、2人でりっちゃんが昼間に公園で撮った写真を部屋で確認していた。



「本当に上手だよ~!てつ先輩も教えるの上手いけどりっちゃんの才能だね!」



「ありがとう♪そういえば茂呂君とは話せた?」



「え!あ、うん!まあまあかな!ありがとうね!そんなことより、りっちゃんの話聞かせてよ~!」



キスしそうになったとか何だか言いにくいし…


ゴタゴタしたらせっかくの楽しい合宿も気まずい雰囲気になったら良くないもんね。


公園で起きたことを思い出しながら私は友人の恋愛話に華を咲かせるのだった。


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