欠片になった彼と、彼女の記憶
「てつ先輩、どうしたんですか?こんなところで」
「ん~!なんか色々考えててね、村下は?」
「私は飲み物を買いに自販機に来る途中で…」
「そうか、邪魔したな」
先輩は、はははと笑いながら陽気に話題を振ってくる。
「今日はどうだった?サークル仲間と仲良くなれそう?」
「さっき夕食の時に何人かと仲良くなりましたよ!デザートじゃんけんが面白くて…」
「デザートはなぁ…発注個数を間違えていたみたいで少なくて、じゃんけんで食べれる奴決めて悪かったな」
「え!なんかそれって私が食いしん坊みたいな言い方じゃないですか?!」
「あ、そういうことじゃなくてだな!」
先輩が焦っていた。